「は~い、かんぱーい!!」
「ついに、ベトナム株に投資を完了させましたね、かぶまくらさん」
「ああ、何だかベトナムドンを1月以上放置していた自分がバカに思えてきてね。ついにベトナム株を買ってしまったよ」
「でも、ベトナムドンって通貨で保有しているだけでもハイボラティリティだったんですよね?その通貨建ての株式ってヤバくないですか?」
...。
そう、確かにヤバいんだよ。ベトナム株を買うつもりで両替したベトナムドンなんだが、非常にボラティリティが激しい。
SBI証券の口座で円での評価額が表示されるのだが、半端ないくらい価値が下がっている時があったからね。
ベトナムドンは米ドルの動きに連動するドルペッグ制を採用している通貨なのだが、ハッキリ言ってあんまり連動性が感じられなかった。
なんやねん、一体...笑。
まあ、いつまでも使いもしない新興国通貨を口座に入れておくのはアホらしくなってきたので、「どうせならもっとリスクの高い新興国株を買っとくか」、という感じでついにベトナム株を買ってしまったのだ。
さてと、おいらが今回買ったベトナム株の銘柄なんだが、一体何だと思う?
そもそもベトナム株自体マイナー極まりなく、保有している日本人投資家の人口は限りなく少ないだろうと思う。
ただ、そんな中でも一応メジャーな株というのはあって、乳製品を製造するビナミルクや、国営のインフラ企業のペトロベトナムガス、ベトナム不動産市場を支配するビングループ、水産食品会社のサオタ食品や、金融業のベトコムバンク、超高配当のファーライ火力発電所などが定番のベトナム株銘柄だ。
しかし、おいらは今回そのへんの有名どころは敢えてパスしといた。
どうせマイナーな市場の株を買うんだから、その中でもさらに誰も知らなさそうな面白い株にしようと思ってね。
「わし、ベトナム株やってますねん、ええ、みんな知らへん内緒の株やねんけど、えらい儲かりますねんよ...」
そんな感じで、居酒屋にいた横の小汚いボロボロの関西弁のオッサンが話しかけてきたと思ったら、よくよく話を聞いてみると実はタイ王国の著名投資家で、とっておきの秘密の株を教えてくれました的な銘柄...。
もったいぶるなって笑?
わかった、教えよう。
おいらが買ったベトナム株、それは...・
サイゴンビールという酒造会社だ。
サイゴンビールはベトナム国内で最も高いシェアを誇るビール会社で、なんと40%以上のシェアを押さえている。
そして、ベトナム人はビールの消費量が半端ではなく、消費されるアルコール飲料の9割以上がビールだという。
以前、この記事で書いたが、ベトナムという国はASEANの中でも今後最も高い経済成長が期待されていて、グローバル企業が人件費が高騰する中国からベトナムに工場を移転させていることから、ポスト中国の呼び名も高い非常にポテンシャルの高い国だ。
ようは、これからどんどん経済発展していく可能性が高い国ってことだ。
一方で、ベトナムはまだまだ発展途上の国なので都市部と地方の経済格差が激しく、人々の賃金も低い。
ということは、これからどんどん人々の暮らしが豊かになっていく可能性がきわめて高い。
人々の暮らしが豊かになれば、嗜好品の消費量が増加することはまず間違いない。
そして、嗜好品といえばアルコールだ。
つまり、ベトナム市場をすでに半分弱制覇しているサイゴンビールは、今後経済発展の恩恵をモロに受けることが予測出来る。
それも、不動産業のように上がり下がりの激しさはなく、労働人口が増加していくとともに緩やかに経済発展の恩恵を受けて成長していくようなイメージがある。
経済発展をしていく中で不況期も必ず訪れると思うだが、不況になって不動産の開発がストップしたとしても、恐らくすでに贅沢に慣れた人々はビールを飲み続けるだろうからね。
なので、本当にザクッとしたファンダメンタルズ的には中々いい感じではないかと思ってこの銘柄を選んでみた。
PERは30倍超で、配当利回りは1.5%なので割安さのかけらもないが、長期間保有する前提なので、これから成長しまくってさらにPERが上昇することを期待したい。
ところで、このサイゴンビールだが、元々は国営の企業だったのだが、入札によってタイの財閥企業に売却されたという経緯がある。
このサイゴンビールの入札を巡っては、各国の大手アルコール飲料メーカーが関心を寄せていた。
バドワイザーで有名なアンハイザー・ブッシュ・インベブや、日本のキリン・ホールディングスなど知名度の高いメーカーもサイゴンビールを狙ってたみたいだね。
最近、日本でもキリンやアサヒといったアルコール飲料大手が次々と海外のアルコール飲料会社を買収している。
この間も、アサヒがイギリスのフラー・スミス・タナーから高級ビール事業を買収していた。
「また買収か...」
みたいな感じで、あんまり高評価な買収ではないようだが、ポンド安が効いているこの時期に買ったアサヒは中々賢いように思うけどね。
まあ、そんな感じで、各国のアルコール飲料大手が他国のアルコール企業を買収するというニュースを最近耳にすることが多い。
先進国に籍を置くアルコール飲料大手は、もはや国内では成長を期待できないから、他国企業を買って売り上げを伸ばすしかないんだろう。
そういう前提があるので、もしかしたら遠い将来になるかもしれないが、サイゴンビールを高値でも欲しがる企業が将来現れる可能性があるかもしれないなと思うのだ。
そして、プレミアムを付けた値段で株式を買ってくれれば最高だ。それが、今サイゴンビールを傘下に従えているタイの財閥企業か、他国のグローバル企業かは分からないが、そういうことになれば面白いのではないかと思っている。
先日の、KDDIがカブドット証券を買収したケースの、グローバルバージョンになってくれたら面白いのだが...。
ただ、今はベトナム株は外資による出資に規制があるので、現状では難しいのかもしれないけどね。
今回ベトナム株を買ったおいらが言うのもなんだが、ベトナムは将来有望な国で中々魅力的な企業もそろっているのだが、ハッキリ言ってベトナム株一点集中投資は絶対にやめておいた方がいいと思う。
というのも、やはり新興国株はそもそもの通貨のボラティリティが高く、市場自体も相当不安定なので、下げるときは鬼のように資産価格が下がってしまうと思うからだ。
長期ではベトナムの株式市場は上昇していく可能性が高いと思うのだが、大量に持っていたらボラティリティの高さに我慢できずに、ゴミのような値段で売ってしまう人もいるだろう。
ベトナム株は恐らく長期投資前提で投資した方がいいと思うので、そんなことになったら本末転倒だと思う。
そもそも為替手数料と売買手数料も半端なく高いからね。
頻繁に売り買いするような投資対象ではないと思うんだ。
なので、価値が半分以下になっても大ダメージを負わない程度の額で保有しておくのがいいと思っている。
MAXでも全金融資産の内20%くらいかな。
おいらはまだまだ欲しい銘柄があるので、今後もベトナム株をちょくちょく集めていく予定だが、そんな感じで保有額の上限は設けていくようにする。
まあ、ベトナム株は非常にリスクが高い投資先ではあるんだが、やはり興味があるのであればまずは買ってみないとね。
これでも、一応半年程度はいろいろ調べてみてから買ったんだが、ベトナム株はマジで分からないことだらけだ.
だから、今後は爆損するかもしれないサイゴンビールを抱えて震えながら勉強してベトナム株投資をやっていく予定だ。
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