「てめえ、早く出てこいよこの野郎!!」
お客様が受話器の向こうで怒鳴っていらっしゃる。クレーム発生だ。おいらは急いで社有車をぶっ飛ばしてお客様のところへ向かう。
これが江戸時代だったら本当に足でダッシュするか、馬にまたがってお股を痛めながらお客様のところへ向かわなければいけないところだ。
しかし、今は文明の利器である自動車をかっ飛ばせばあっという間にお客様の自宅到着だ。最近の自動車はコンパクトカーでも車内に圧迫感はなく、気持ちよく運転できる。
ありがとう自動車。
おいらは自動車に感謝する。そして、それを動かしてくれているガソリンにも。さらに、そのガソリンを世界中で生産しまくっている愛すべきXOMにも。
おっとごめん、米国株投資家だからついティッカーで呼んでしまった。エクソンモービル、略してXOM。世界中の自動車を支えてくれている偉大なる裏方さんが今、瀕死の状態に陥っている。
🚗🚗🚗
最近、エクソンモービルさんの株価をすっかり見ていなかった。なぜならおいらはXOMを信用しているからだ。
圧倒的な規模による生産規模の拡大、オイルメジャーの中でも屈指の政治的発言力、そして何よりも日本人の米国投資家がみんな保有しているという安心感。
そんな安心感から、おいらはむやみやたらにXOMの株価をチェックするようなことはしなかった。最近石油がやっと1バレル60ドル台で落ち着き、70ドルも突破したので安心していたのだ。
シェブロンやロイヤルダッチシェルなど他の石油銘柄は好調ななか、一人気を吐いてひたすら株価上昇を拒んでいた。もちろん、単純に他の銘柄よりも業績がよろしくないからそんなことになっていた。
そして、いつの間にか株価は買値を突破して80ドルを超えていた。おいらは心の中でガッツポーズを決めていた。
ほら見たことか!!やっぱりXOMだよ!!割安だと思ってたんだよおいらは!!
そして本日、株価をチェックすると再びXOMの株価は80ドルを割り込んでいた。なんでやねん...。
理由は諸般あるようだが、やっぱりシェールオイルがアメリカで採掘されるようになって、石油価格の支配権を持つ中東の国々やロシアの力が弱まってしまったのが原因だろう。
シェールオイルさえなければ、OPECが協力して減産すれば石油価格は上昇するという構図が出来上がっていたが、世界一の石油消費国であるアメリカでシェールオイルが採掘され、逆にアメリカが石油を輸出するようになってからOPECが石油の価格調整能力を失ってしまったのだ。
シェールオイルを採掘する企業が利益を得るには、以前は1バレル60~70ドル程度の価格であることが必要だったが、今では50ドル程度で採掘コストに見合うようになっているという。
技術革新でますますシェール層から石油を採掘するコストが下がっているのだ。だから、石油価格が上昇しだすとシェール企業が採掘リグを稼働させて上値を抑えてしまうのだ。
さらにOPECの見込みでは、EV自動車の普及により、2030年台後半には石油需要は頭打ちになってしまう可能性もあるらしい。EVが普及すればするほどガソリン車は減ってしまうからだ。現在EVは普及を進め始めたばかりの段階だが、欧州各国の力の入れようを見ていると確かにヤバそうな気もする。
もう1つネガティブなお話をすると、現在世界中で再生可能エネルギーへの転換が進んでいて、太陽光発電での発電量が爆発的に増加している。すでに、日本でも再生可能エネルギーは全体の発電量の14%程度にまで達しているのだ。
今後技術革新が起これば、ますます石油燃料から再生可能エネルギーへの移行が進んでいくに違いない。
なんか書いてたらもう売り飛ばしたくなってきたな...XOM。
うん、売ろう。
いや、売らない。
だってなんやかんやで石油は有限な資源なんで、今後世界規模で経済発展が進んでいく中でどこかでまた石油価格が暴騰する可能性はかなりの確率であると思うからだ。
それに配当利回りが現在4%にも達している。だったら持っておいてもいいし、買い増してもいいくらいだと思っている。
それにしても、つい半年ほど前は高配当株は日本の投資家みんなからチヤホヤされていたのに、金利が上がりだした瞬間にえらい言われようになっている。配当利回りは当時より上がっているのに何でなんだろう...。
おいらは高配当株はやはり投資の対象としては魅力的だとは思うのだが、最近はもしかしたら今配当利回りが1%ほどでも将来的に規模を制して成熟企業となり、最終的に高配当株化する企業のほうが値上がりと利回りの両方が狙えていいのかもしれないな、とも思う。
おそらくAppleとMicrosoftoはそれに該当する可能性があるのでは?と思っている。
まあ、おいらは断然XOM派ですが!!!
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