配当金や株主優待品は、株式投資をしている人間であれば、誰しもがもらって嬉しいインカムゲインで、多くの人々がそれらを目的として株式投資を行っている。
我々サラリーマンに代表される労働者たちは、毎日酸欠状態の満員電車に揺られ、それからオフィスでパワハラやハードな業務により神経をすり減らし、そしてクタクタになってまた満員電車に揺られて家路に着くという生活を送っている。
そして、ようやく手に入れることが出来るのが、労働所得という血と汗にまみれた所得なのだが、配当金や株主優待品などの不労所得は、そうした苦労をせずに手に入れることが出来る所得だ。
というのも、配当金や株主優待品は、株式を保有しているだけでもらえるため、汗と血にはまみれていないからだ。
しかし、配当金や株主優待品を貰う際にも、一つだけかかる「労力」がある。
それは、株式を保有するという「精神力」を養うことだ。
例えば、株主優待カタログで人気のオリックスの場合でも、優待権利日や配当権利日に株式を保有していたり、「株式を保有する」というプロセスを経ないと、それらのインカムゲインを手に入れることは出来ない。
配当金や株主優待品を貰うためには、「権利日」に株式を保有している必要があるのだが、その場合株式のボラティリティに耐える精神力を養っておく必要がある。
例えば、株主優待カタログで自分にりんごジュースを支給してくれたオリックスにしても、株価はここ1年で1400円台~1700円台と価格が変動しており、変動幅は20%程度ある。
オリックス株を1000万円分保有していたら、高値で買った場合なんと200万円も損失が出てしまう計算だ。
もちろん、含み損の場合は放っておけば戻るケースも多いのだが、証券口座をふと見た時にこれだけ損失が広がっていると、「なんでじゃああああああああ!!」とパニック状態になってしまう人もいるだろう。
これは、額が100万円だったとしても同じで、損失が20万円でていたら結構へこんでしまう人もいるだろう。
優待クロスという、売り買いを交錯させてリスクをゼロにする方法もあるが、最近では長期保有が条件になっている優待株も多いので、やはり株主優待目的であってもリスクを背負わざるを得ないケースの方が圧倒的に多い。
オリックスの配当金や優待制度は確かに魅力的ではあるのだが、含み損に耐えられずに損切りをしてしまう人にとっては、費用対効果で高くついてしまうケースもある。
そのため、配当金や株主優待品といったインカムゲインを手に入れるためであっても、「権利日」に株式を保有していたり、株価の変動に耐えられる精神力を養っていくことは必要なのだ。
FXをやっていたり、外国株に投資をしている方なら分かると思うだが、実は円やドルといった現金の価値も日々為替相場で変動している。
また、気付きにくいのだが、われわれの身近な商品も価格変動を繰り返しているケースがある。
例えば、ガソリン価格はドルと円のレートや原油価格の変動により上がったり下がったりするのだが、それに対して大きな疑問を持つ人は少ない。
「ガソリンの価値は変わっていない」のにガソリン価格は変動するという奇怪な現象が起こっているにも関わらずだ。
これと同じように、株式の価格が変動する場合「価値は変わっていないのに価格は変動する」ということが頻繁に起こる。
なので、優待品や配当金目的で買った株式の価格が大きく下がったり、株式市場全体の暴落に巻き込まれている場合は、PBRや配当利回りなどから「その株の価値は変わっているのか?」という点を考えてみる必要があるだろう。
パニックになって権利日前に株を投げ売りしてしまうほど、バカらしいことはないからね。
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