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【不労所得】配当金を投資家に支払ってくれるはずが無配転落した元高配当株の大塚家具

「あれは...高配当株なのか?」

ハンターが朝もやの中で獲物となる巨大な牡鹿を探すときのように、投資家は高配当株を買う時には目を凝らしてそれが真の高配当株なのかを選別することに注力する。

真の高配当株とは、代表的な不労所得として位置づけられている配当金を、継続的に投資家に支払ってくれる株式のことだ。

一方で、真の高配当株でない株は、表面上の配当利回りは高いが突然減配や無配のアナウンスを流し、投資家の資産を奪っていく恐るべき存在だ。

昨年、歯止めの利かない業績の悪化を理由にして大塚家具がついに無配転落してしまった。

大塚家具といえば、内部のでのゴタゴタで世間的には有名だが、赤字にも拘わらず配当金を投資家たちに支払っていた企業で、投資家の間では名の知れた株だった。

高配当株ランキングにもたびたび姿を見せていた大塚家具は、その配当利回りの高さから一見有望な投資先に見えていた。

しかし、現状では大塚家具の株式を保有していても配当金が一切支払われないという悲劇的な状況となっている。

大塚家具は以前は他の同業者とは一線を画した商売をしており、家具販売業者として確固たる地位を築いていた優良企業だった。

しかし、創業者である大塚勝久会長と娘である大塚久美子社長との間で骨肉の争いが勃発し、結果的に久美子社長が経営権を握り経営方針を転換したのが完全に裏目に出てしまった。

大塚家具はもともとは高級な家具を会員制で販売するという特殊なビジネス形態をとっており、同業者であるニトリなどの量販店とは差別化ができていた。

だが、久美子社長が中心となって中~低価格帯路線に舵を切った結果、業績の悪化に歯止めが利かなくなり、赤字幅を拡大させ続けた結果、かつての名門企業が危機的な状況に陥っている。

そして、それと歩調を合わせるようにして株価も崩壊の一途を辿っており、以前は2千円ちかくまで上昇した株価が現在は300円台まで下落してしまっている。

ただ、大塚家具は業績が悪化する中でも株主に配当金は支払っていた。なので、大塚家具の復活を信じて株をホールドしていた投資家もいたに違いない。

しかし、先日の無配転落のアナウンスにより、大塚家具株は文字通り赤字経営の無配企業へと転落してしまったのだ。

大塚家具は最近、ヤマダ電機や中国企業と提携して何とか巻き返しを図ろうとしている。

大型家電量販店として有名なヤマダ電機は、白物家電等の家電製品の店舗販売だけでは生き残ってはいけないと判断し、最近はリフォーム業や不動産業などに進出をしている。

そのため、大塚家具が扱う家具を取り扱い商品としておくことにメリットがあると判断したのだろう。

また、中国企業のEasyhomeについては、大塚家具が扱う高品質な家具が贅沢化してきた国内の消費者たちに受け入れられると判断して提携を結んだようだ。

Easyhomeはアリババとも提携していて、ホテル等の大型案件も取り扱っている家具販売の大手企業なので、提携によるシナジー効果はあるかもしれないね。

ただ、これらの提携が業績に好影響を与えるにはある程度時間がかかると思うし、やはり本業の家具販売を何とかしないとどうにもならないと思うので、大塚家具にとってはここが企業存続の正念場ではないだろうか。

個人投資家が大塚家具の無配転落ニュースから学べる教訓としては、やはりタコ足配当の配当金にはリスクがあるということだ。

不労所得である配当金の利回り指標である配当利回りが高いと、「おお、なかなかいい株を発見した」と思って喜んでしまうものだが、その配当金が利益の中から支払われているのかはきちんと確認すべきだろう。

特に、JASDAQ等に上場する小型株の場合、その年は多めに配当金を支払ってくれたとしても、次の年には普通に無配転落や減配といった悲劇に見舞われることがよくある。

そういった小型株だけに限ったことだけではなく、EPS、つまりは一株当たりの利益を超過する配当金を支払っている企業は要注意だと思う。

キヤノンのように経営体力のある大企業なら大丈夫かもしれないが、経営体力のない企業の場合は速攻で減配や無配のアナウンスを流すことがあるからね。

中には、業績の悪化+減配などで衝撃的な株価下落を演じる株もあるので、その点は注意しておいて損はないように思う。

おいらがチェックしていた某小型株なんて、1年で株価が1/5になってしまうという悲劇に見舞われてしまっているからね...。

高配当株を買う投資家は基本的に配当金目的の長期投資の場合が多いと思うので、そういったリスクは極力避けた方がいいに決まっている。

なので、不労所得である配当金を目的として株を買う場合は、その年に支払われる配当金が利益の何パーセント程度となっているのかは、一応注意しておいた方がいいように思う。

数パーセント程度の配当金を目的に株を買って、一瞬で株価が数十パーセントも下落した上に配当金も支払われない状態で長期間株価が低迷した日には悔やんでも悔やみきれないからね。

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