日本株式市場は急速な円高により株価が下落し続けており、その影響で配当利回りの高い株が大量出現している。
配当金は何もしなくても手に入る代表的な不労所得なので、投資家はより配当金を多く支払ってくれる企業の株式を取得しようと思うことが多い。
一方で、現在のような急速な円高進行は企業業績を悪化させ、配当金の源泉となる収益を低下させる恐れがあるため、高配当株であっても中々買うのを躊躇する場面ではある。
というのも、日本に多い輸出企業の場合、円高の影響がモロに利益を直撃することも多いので、その場合配当金の額が減額されてしまうということも想定しないといけないからだ。
不労所得である配当金を支払ってもらえると思って買った株が、減配や無配転落により大幅に利益を現象させた時ほど悲惨な下げに見舞われることはない。
そういったケースを避けたいがために、人々は業績が悪化している企業の株を買うことを避けようとする。
ただ、高い配当利回りの裏側には、やはりそれなりのリスクがある。
現在、日本の高配当株の中でも相当上位に位置する高配当株であるJTも、そんな企業の中の一つだ。
日本たばこ産業ことJTは、高配当株が好きな投資家たちの間では、かなり名が通った株だ。
JTの配当利回りは以前からずっと高く、投資家に多くの配当金をもたらしてきたインカムゲイン銘柄として名が通っていた。
最近では配当利回りが5%に上がり、さらには6%にあがり、そして現在は約6.7%となって配当利回り7%に近づく勢いだ。
一方で、JTの株価は下落し続けており、3000円台から2500円台、そして今は2300円台まで下落を続けている。
というのも、現在はESG投資の影響でたばこ株全般が機関投資家から嫌煙されがちだし、JTの国内葉巻タバコの販売量も低下し続けているので、JTの将来的な株価や業績に悲観的な人も多いからだ。
さらに、現在はJTの売上高の多くは海外でのものになっているので、業績が円高の影響をモロに食らってしまう状況だ。
なので、現在のような円高進行局面ではどうしても株価には下落圧力がかかってしまう。
そんな感じのJTだが、実際に業績は悪くはないのだが、第2Qの数字はコンセンサスを下回ってしまっている。
現在は各国が自国の利益を優先して通貨安に自国通貨を誘導している状況なので、まだまだJTの業績には逆風が吹いている状況だし、株価にも下落圧力がかかり続ける可能性が高いのではないだろうか。
そのため、現在はJTの配当利回りは非常に高いが、積極的にポートフォリオに加えるかどうかというと、少し微妙な感じがする。
自分自身の投資の話を少しすると、最近、株価が上昇しまくっていたユニゾHDを売却し、ソフトバンクを買ったがその後高速で株価が下落した。
また、株価が下落して配当利回りが上昇している三菱商事も買ってポートフォリオに加えてみたのだが、普通に株価が下落している。
高配当株の場合は配当金が目的で買うので、株価が下落してもダメージはないように思う人もいるかもしれないが、実際に買った高配当株の株価が下落すると結構しんどい。
自分は投資の腕が全くないので、大体の場合は買った直後から株価が下落する悲劇に見舞われるのだが、やはり青い含み損の数字よりも、赤い含み益の表示の方が嬉しいに決まっている。
ただ、含み損状態になったからと言って速攻で株を売却するのが正解かというと、それは少し違うように思う。
個別株投資をしている人の9割は損をしているという話を聞いたことがあるが、それはおそらく市場の流れに身を任せて売買するからではないだろうか。
高配当株の場合は配当金を支払い続けてくれるので、株価下落局面では配当金を黙って受け取り、その後株価上昇局面で株を売却すれば投資額に対してかなりの利益となるケースもある。
なので、現在は株価下落局面ではあるが、自分のリスク許容度と相談して業績の悪くない株は保有し続けるのは悪くはないだろう。
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