突然ですが、みなさんに朗報です。
現在、世界中の企業が投資家に配当金を支払いまくっています。したがって、このブログを見ている投資家の皆さんは非常に恩恵を受けることが出来る可能性があります。
しかし、株式投資をしていない方たちはあまり恩恵を受けることが出来ません。きちんと年金を払っている方は、年金の運用で間接的に利益を受けることが出来るかもしれないじゃないか!というかもしれません。
だけど安心して下さい。もしもあなたが20代や30代のサラリーマンであれば、年金運用で得た利益のほとんどを受け取ることはできません。なぜならその運用益は先に老人になってしまう貴方の両親世代がガッポリ受け取って、我々には残されないからです。
だから株式投資をしている人間としていない人間の間で経済格差がますます開いていってしまうのです。
...。
したり顔で言ってみましたが、これはマジだと思いますね。
2017年は世界で支払われた配当金の総額が1兆2500億ドルとなり、過去最高を更新しました。
1兆2500億ドルってどれくらいお金なんでしょうか?
日本の国家予算が100超円くらいなので、今の為替レートだと約1.3倍くらいです。
つまり、日本国家予算の約1.3倍ものお金が株主に支払われているのです。
2017年は世界経済が全体的に回復基調で、株価もひたすら右肩上がりという1年だったので、株式投資をしている方はキャピタルゲイン+インカムゲインという二重の喜びでひたすらハッピーだったと思います。
全世界で見るとやはり米国企業が支払っている配当金の割合が最も多く、全体の40%程度を支払っています。
日本は一応時価総額では世界で三位の株式市場なのですが、支払っている配当金の割合は全世界の6%程度なのでまだまだですね。
時価総額だけだと日本は米国の約5分の1なので、本来であれば配当金の支払い割合も米国の五分の1=全体の8%はあって欲しいところですが、約2%の差に株主重視の姿勢の差が表れています。
配当金はおまけみたいなもので株式投資のメインはやはりキャピタルゲイン、つまり値上がり益だという意見も結構ありますが、こうして見ると配当金もバカにはできません。
なんせ、落ちぶれたとは言え世界第3位の経済大国である日本という国家を1年間養えるくらいの配当金が支払われているわけですからね。
そんなん知っとるわ!という方がほとんどでしょうが、もしかしたら投資を今から始めようという方が見ていらっしゃるかもしれませんので一応説明しておきます。
配当金とは、企業が稼いだ利益等から投資家に支払われる現金のことです。
例えば、年間のEPS(一株当たりの利益)が100万円だったとして、そのうちの50%は株主に支払いましょうという場合、株主は年間利益の50%である50万円を受け取ることが出来ます。そして残りの50万円は工場を新設したり、新しいPCを買ったりする設備投資に充てる。そんな感じです。
しかし、利益が出ていなくても配当金を支払ってくれる会社や、1年間の利益を上回る配当金を支払ってくれる企業もあります。
いやいや、なんで利益も出ていないのに配当金を支払うの!?正気なの??
そう思う方もいらっしゃると思います。おいらも最初はなぜそんなことが起こるの理解できませんでした。
しかし、よく考えてみると納得できます。利益が出ていないうえに配当金を支払えない企業の場合、CEOや役員が首になる可能性があるからです。だから、利益が出ていなくても借金をして株主に配当金を支払ってくれるのです。
ただし、これは米国企業の場合は当てはまりますが、日本企業の場合は当てはまりません。日本企業は少しでも経営が危ういと感じたり、減収したりすると余裕で減配を行います。そして増資もいーーーーーっぱいしてくれます。
おいらは増資自体は悪いことではなく、中小型株が増資を行って設備投資をした場合、その後業績がよくなって株価が上昇するケースも結構あると思います。おいらの持ち株でもそういうことが起こりました。
しかし、たまに自社の借金を返済するためとかいう訳のわからない理由で増資を行う企業もあります。この場合、劇的に株価も下がります。そして中々回復しません。最近の日本企業ではジェネリック薬品で有名な沢井製薬がこれをやり、Yahooファイナンスのコメント欄でボロクソに叩かれていました。
ちなみに増資をすると何が悪いかというと、企業はお金と交換に株式を新たに発行するので、全体の株式数が増えてしまいます。そうすると、一人頭の利益の取り分が減ってしまうのです。
年間100万円の利益を10人の株主で分け合うと一人10万円ですが、これを20人で分け合うと5万円になってしまいます。そりゃ投資家は嫌がりますよね。
・1,000,000円÷10人=100,000円
・1,000,000円÷20人=50,000円
少し話がそれましたが、要するに配当金重視の投資をするのであれば、長期的にはやはり日本株よりも米国株の方が有利だと思うということです。
外国税が10%加算されるというマイナス面もありますが、それを補うほど米国企業の株主重視姿勢は際立っているのです。
補足で、企業がため込んでいるお金を「使わないんだったら株主に分けましょう」ということで配当金を増額してくれる場合もあります。これを特別配当と言います。おいらが保有しているチャイナモバイルも2017年に特別配当を実施しています。
現金を大量に保有している企業なので、保有していればまた特別配当を実施するんじゃないかなと予測しております。
さて、そんな配当金ですが2018年も引き続き世界中で増配されまくり、全体で7.7%程度増の1兆3500億円に達すると見込まれています。
自分の給料を7.7パーセント伸ばそうと思ったら、案外大変です。年収500万円の方であれば年間で+38.5万円です。1月換算にすると32,000円増やさなければなりません
しかし、株式の配当金の場合何もしなくていいのです。放っておいたら増配で収入が7.7%増えているのだからこれはたまりません。
配当金の一面だけ見ていうのもどうかと思われるかもしれませんが、やはり資本主義社会では株式投資こそが資産形成の王道であり最強の方法だと思います。
そもそも、おいらたちがひーこら言って会社で働くのも、個人事業主が儲けたお金で高級車を買うのも、友人がライザップで大金をはたいて痩せてくるのも、全部株主を儲けさせるためなんですよね。
おいらが会社でひーこら働くことによって会社は利益を生み、個人事業主が高級車を買うことで自動車メーカーが利益を生み、友人がライザップに行くことによってライザップが利益を生みます。
そしてその利益は配当金として株主に還元されるわけですから、完全自給自足の人以外は株主を儲けさせるために一役買っているわけです。
世界中でそんなことが行われているわけですから、まだ投資を始めていない人はETFでもなんでもいいから買ってみて、株主側に行ってみることをおすすめします。
今は米国株でも日本株でも配当金重視でも様々なブログや媒体があって、非常に株式投資をやりやすい環境が整っています。
最初から持ち金全てを賭ける必要はないと思いますが、ある程度の比率で投資をしておかないと今後広がっていく経済格差の中で取り残されてしまう側になってしまう確率が高いとおいらは思っております。
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