我々サラリーマンにとって、「不労所得」という言葉ほど耳に心地のよい余韻を残す言葉はなく、多くのサラリーマンたちが不労所得を得て自由に暮らしたい、と願っていることだろう。
というのも、我々サラリーマンたちは「不労所得」とは真逆の「労働収入」によって生活をしているケースが圧倒的に多いからだ。
この記事でも、そのことには触れている。
配当金生活をサラリーマンが実現するために取り組むべきこと 配当金生活という言葉を聞くと、びくっと体が動いて背筋が伸びる生き物がサラリーマンで、給与所得だけで生きる生活とは全く違った配当金生活に憧れるサラリーマンたちは非常に多い。 というの... 【不労所得】配当金生活をサラリーマンが実現するために取り組むべきこと - 米国株を枕に夢を見る |
そのため、労働所得を得るために毎朝すし詰め状態の満員電車に乗り、会社についたらストレスまみれの状態で仕事をこなし、そして帰りも満員電車で死にかけながら帰宅するというサイクルの生活を送っているケースが非常に多い。
そんな生活を送っているため、株式からの配当金や、不動産からの家賃収入といった、いわゆる不労所得を得ながら優雅に暮らす生活に強い憧れを抱いているケースが圧倒的に多いのだ。
FIREという生活が大きなムーブメントとなっていたが、要するに、ここ日本で生活する多くのサラリーマンたちはもはや仕事に疲れ切っており、不労所得によって労働から解放されたいと願っている人が非常に多いのだ。
しかし、最近はそんなサラリーマンを労働から解放してくれる配当金や家賃収入といった不労所得に暗雲が垂れ込めているのだ。
「例え、一度お金を失ったとしても、また頑張って稼げば何とかなるさ」
コロナ以前の世界では、そんな感じで一度投資で失敗したりなんかしても労働してお金を貯め、また頑張れば実際になんとかなっていた。
しかし、新型コロナウイルスが蔓延するこの世界では、頑張ろうにも人々が外出を自粛してしまっていて、従来あった仕事自体が消滅してしまっているという状態になっている。
飲食店や百貨店、それから観光業など、様々な業種において休業や倒産が起こっているわけだが、その結果何が起こっているかというと、人々から「お金を払う力」が失われてしまっている。
そのため、多くの人々が家賃を支払えなかったり、商品やサービスを購入することが出来なくなってしまっている。
なので、不動産から得られるはずだった家賃収入や、商品やサービスが売れることで計上されるはずだった高配当株の利益が激減していく可能性があるのだ。
下記の記事で書いている通り、それは悲劇でしかない
大家さんが得る不動産からの安定的な不労所得の家賃収入に下落圧力がかかっている 最近、新型コロナウイルスによる経済的打撃のせいで、小売店や飲食店が世界中で壊滅的な打撃を受けており、米国では衝撃的な失業者数が発表されている。 その影響により、... 【家賃収入】大家さんが得る不動産からの安定的な不労所得の家賃収入に下落圧力が... - 米国株を枕に夢を見る |
そうなってしまうと、当然のことながら不動産や高配当株を保有する投資家が得る不労所得の額も減っていくことが予測される。
新型コロナウイルスの問題は労働者の失職などがクローズアップされることが多いが、実は資産家たちもダメージを負うことになっているのだ。
今回の新型コロナウイルスの問題の一番厄介なところは、それが未知のウイルスによる自然災害なので人間によってコントロールすることが出来ないという点だ。
前回の金融危機であるリーマンショックの際には、それが金融システムの崩壊だったので金融緩和などの人為的な処置をとることで終息させることが出来たのだが、新型コロナの場合は人々が外に出れなくて消費が出来ない、という全く違った問題がネックとなっている。
そのため、今後新型コロナを完治させる治療薬が開発され、それが人々に行きわたらない限りはこの問題が終息することはないだろう。
そして、この問題が終息することがなければ、これまで人々が築いてきたビジネスモデルが次々に破綻して過去のものとなってしまう可能性がある。
そのような状態が続けば、当然のことながら配当金や家賃収入といった従来の不労所得についても支払いが継続されないケースが多発する可能性があるだろう。
オフィスビルなかは、そこに人が集まるから価値があるのであって、人がそもそも外に出ず在宅ワークの人ばかりなればそもそも必要なくなってしまうからね。
いずれにせよ、新型コロナウイルスの問題については、治療方法が確立されない限りは長期化しそうな感じがするね...。
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