株式投資をしていて嬉しいのは、何もしなくても配当金という不労所得を手にすることが出来ることだが、低配当株の場合は投資資金に対しての利回りが低いので、せっかく配当金を受け取っても「少ない」と感じることが多い。
しかし、低配当株であっても、株主優待制度が充実していれ十分満足出来るケースもある。
イオンモールを展開するイオンもそんな人気優待株の一つで、どちらかと言えば配当金というよりも株主優待制度を目的に買う人も多い。
株主優待には大きく分けて二つのタイプがあって、自社製品を用意しているタイプと、自社製品ではないを用意しているタイプが存在する。
もともと株主優待制度は、自社製品を株主に知ってもらい、事業への理解を深めてもらおうという趣旨のものだ。
そのため、自社製品や自社サービスを株主に配布するタイプの株主優待は本来の目的に沿ったものだと言える。
ただ、やはり株主たちはその優待制度が自分たちにとってどれだけメリットのあるものかを吟味して投資を実施する。
イオンの株主優待制度は、そんな株主たちも満足させる内容になっている。
イオンの株主優待制度は下記の通りとなっている。
・優待カード(100株・3%割引から※半期100万円の買い物限度)
・自社ギフトカード(3年以上・1000株以上保有から)
こんな感じの株主優待制度となっているのだが、イオングループの店舗は普段から多くの人々が利用するため、この株主優待の内容は非常に魅力的に感じられる。
というのも、せっかく株主優待品をもらっても、日常的に自分が使用しない施設でしか使えない優待券などであれば全く意味がないからだ。
その点、イオンの優待カードの場合は、毎日使う施設で使用出来るので非常に利便性も高く、また使用価値も高いのだ。
イオンに毎日買い物に行く人や、定期的にイオンモールに行く人も非常に多い。
イオンモールなんかは、週末は家族連れでいっぱいになっているので、そういった層の投資家にもイオンの株主優待制度は人気がある。
イオンは老若男女が利用するため、家族の中にイオンユーザーがいれば、株主優待カードはその威力を発揮するため、もらって無駄になるということは非常に少ないだろう。
最近は、楽天やアマゾン等のEC業者が消費者たちに支持されており、実店舗で商品を見てECで商品を買う人々が増加してきている。
ECの場合は自宅にいながらPCやスマホで商品を注文し、それを自宅で受け取ることが出来るので、時間の節約という意味ではこれ以上利便性の高いサービスはない。
また、ECの場合は店舗に配置する従業員への人件費などの経費を削減出来るため、商品の価格が実店舗よりも安く設定出来る。
そのため、最近の若者はアマゾンや楽天などで買い物をすませる場合が多く、多くの家電量販店や実店舗を構える業者は苦戦を強いられている。
イオンも国内で巨大ショッピングモールやスーパーマーケットを展開しているため、少なからずECの影響を受けている。
しかし、イオンが展開するイオンモールはショッピングセンターというよりもテーマパーク的な要素があり、娯楽を求めてやってくる人も多い。
イオンファンタジーというイオンモール内の遊技施設を運営する企業の株が一時期かなり上昇していたが、イオンに子供連れで来てイオンファンタジーが運営する遊戯施設で遊ばせる人も結構いる。
また、イオンは金融事業にも力を入れており、傘下のイオンフィナンシャルサービスは海外展開で成功を収めている。
つまり、イオンが展開する事業にはEC業者が実施するのが不可能な領域の事業があるため差別化が出来ていると言ってもいい。
ただ、人々がより楽に、より安く商品を手に入れたいという願望はなくなることはないと思うので、イオンは今後国内事業では引き続きそういった事業者とも厳しい戦いを続けていかないといけない。
なので、恐らくは海外事業での成功が今後のイオンの命運を握っているように思う。
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