日本株の中においても、非常に配当金が高くて、コツコツと利益を得ることに最も適していると言われているのが、不動産に投資対象を絞ったJリートだ。
Jリートは、不動産から得られる利益を証券化して株式市場に上場している金融商品のことで、巨額の資金が必要な不動産に投資をしたくてもできない個人等が気軽に投資をすることを可能にしたため、インカムゲイン投資家に非常に人気があるのだ。
Jリートはその税制上、ポートフォリオの不動産から得られた利益のほとんどを投資家に還元することで税制上優遇されるような仕組みになっているため、分配金の額が通常の株式よりも高くなりやすい構造になているのだ。
そんなJリートだが、コロナ以前まではすこぶる株価も分配金も好調で、アベノミクス最終章の恩恵をこれでもかといわんばかりに吸収し、まばゆいまでの光を放っていた。
分配金の額はどんどん増え、さらには保有する不動産の価値も上昇するという正の連鎖により、Jリートに投資をする投資家たちには利益が積みあがっていくのを喜んでいたのだ。
しかし、そんなJリートに突然、コロナという逆風が吹き始め、2月頃から様子が怪しくなり、最終的に3月のコロナショックによるリスクオフ相場で株価がメチャクチャに叩き売られてしまったのだ。
そんなJリートの中でも、配当利回りが8%以上と極めて高く、以前までは人気だったJリートを見ると、現在の日本経済の現状が見えてくる。
さて、配当利回り8%以上のものもあり、以前までは非常に勢いがあったJリートとは何なのかというと、ホテル系のJリートのことで、ここ最近はインバウンド需要の高まりとともに、ホテル系Jリートも非常に盛り上がっていた。
古参リートであるジャパン・ホテル・リート投資法人もそうだし、ホテルをポートフォリオの核に据えたインヴィジブル投資法人、さらには森トラスト・ホテルなど、様々なホテルリートが活況を迎えていたのだが、コロナショックにより状況は一変してしまった。
というのも、コロナウイルスの蔓延により、ここ日本に来る外国人の数が激減してしまい、もはや見る影もないほど状況は悪化してしまったからだ。
そのため、ホテル系Jリートの業績は今後壊滅的なことになると予測され、これまで通りの配当金を支払うのは困難だと考えられる。
3月の訪日外国人の数は、なんと前年比で90%以上落ち込んでしまったというが、世界各国で入国制限が行われているいまは、もはやこれは仕方がないとしか言いようがないだろう。
以前、インバウンド需要に関する記事を書いたのだが改めて読み返してみて、この記事を書いた頃と現在の環境が変化しすぎているため、インバウンド需要に頼りすぎるのは、やはり危険だなと思った。
というのも、インバウンド需要は文字通り海外からの観光客などの需要に頼るもので、今回のようなケースや海外情勢が悪化した際などには一気に途絶えてしまう可能性があるからだ。
今後、オンラインでのインバウンド需要を柔軟に取り込んでいくことができたなら、それはそれで恩恵が大きいかもしれないが、やはり国内の内需や貿易とのバランスをよくして、インバウンド一辺倒にはならない方が国の収支としては強固だろう。
今現在はコロナで貿易も内需もダメだが、インバウンドは外に頼る部分が大きすぎるので、やはり頼りすぎるのは危険だろう。
また、現在謎にWHOが食糧危機について警鐘を鳴らしているが、日本の場合食糧自給率が40パーセントを切ってしまっているので、今後はそれも課題の一つになってくる。
今回の新型コロナウイルスのパンデミックにより、日本の内部でくすぶっていた問題が顕在化されているケースが多いのだが、コロナ終息後はこれらの問題に取り組んでいく必要があるんだろうね...。
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