アフターコロナの世界が一体どうなるのか、という話題については、様々なところで議論されているのだが、高配当株や配当金が好きな投資家にとっては、アフターコロナ後の配当金や高配当株のことが当然気になるところだ。
アフターコロナの世界で変わる点については、リモートワークでオフィス需要が減る、ソーシャルディスタンスの確保によりこれまで通りのイベントが開催されなくなる、さらには、満員電車が無くなる、など様々な予測がされている。
その中でも、企業業績が一体どうなるのかについてだが、これは大体の人が予測していることだが、ほぼ確実に全体の企業業績自体は落ち込むはずだ。
というのも、緊急事態宣言が終わり、アフターコロナの世界に突入したとしても、少し油断をすれば感染の第２波、第３波がやってくる可能性があり、すぐには以前のような世界には戻ることはないからだ。
恐らくは、治療薬やワクチンが開発され、それらがすぐに手に入るような状況にならないと、完全なアフターコロナの世界はやってこないだろう。
その場合、高配当株の配当金はほぼ確実に落ち込み、株価はそれには比例せずに意外とリバウンドして値を保つという展開が予測される。
アフターコロナの世界において、高配当株の株価そのものよりも配当金の方が心配な理由は、前項でお話した通り、アフターコロナの世界においてはほぼ確実に企業業績が落ち込むことが予測されるので、企業が生み出す利益を源泉とする配当金の支払い額は全体的に落ち込むと考えた方がいいだろう。
高配当株の場合は成熟産業に属する企業が多く、例えば石油企業だったり、たばこ企業だったり、すでに衰退へ向かっている産業に属する企業が多いわけだが、コロナの影響でそれらの企業が業績に打撃を受けると、配当金に回す利益が消滅してしまう可能性があるのだ。
アフターコロナの世界では、人々の行動がかなり変わると予測されるので、これまでの人々の「行動」に依存して利益を得ていた企業の場合、業績に大きなダメージを受けてしまう可能性が高い。
具体的に言えば、店舗や工場などの固定費を生み出すものを媒体として利益を生み出している企業の場合はかなり業績が落ち込むだろう。
一方で、IT企業などはむしろそれらの企業から利益を奪って業績を拡大する可能性がある。
当然投資家たちはそれを知っているから、今現在S＆P５００よりもIT銘柄中心で構成されているナスダックが極めて好調なのだ。
そのため、高配当株の株価も日銀のETF買いで買い支えされているので株価自体はそこまで下がらない可能性があるが、キャピタルゲインだけを狙うのであれば、ナスダックに連動するQQQなんかのETFの方が有利なターンなんだろうね、アフターコロナの株式市場は。
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