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おいらたちは、誰もが幸せになるためにこの世に生まれてきた。
おいらたちは、笑顔を忘れてはいけない。
おいらたちは、株で失った笑顔を取り戻さないといけない。
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「ベイビードントクライ、君に涙は似合わない。だから今日は一緒にいよう。おいらが君を笑顔にするよ」
「もう終電なんで帰ります」
渾身のくどき文句を放ったにも関わらず、彼女はそう言って席を立ち、すたすたと居酒屋を出て行ってしまった。時刻は22:30、うん、まだ終電はあるね。
絶対に抱けると踏んで飲みに誘った女は、すげない態度で帰ってしまった。居酒屋に取り残されたおいらは、一人でぬるい生ビールを胃に流し込む。そうか、あの女はおいらに興味などなく、単にウニが食いたかったのだ。盛り上がっていた自分に興ざめし、悲しくなる。
女は、居酒屋で一番高いウニの箱盛を二度も注文し、一番高い日本酒を飲みまくり、そして去っていった。完璧な仕事だった。
取り残されたおいらに残されたのは、高額なお会計とパンパンに膨らんだ人体のある部位だけだった。
今日の食事代でコカ・コーラ株が3株は買えるな。そう考えるとよけいに悲しくなった。こんなことではいけない。前を見なければ。そう思って、NYダウと日経平均の終値をスマホで確認する。
NYダウは上げているにも関わらずおいらのエクソンモービルは株価を下げており、日経平均が下げているの連動しておいらの保有株たちは下げていた。
悲しみが体を包み込み、おいらは天を仰いだ。空には星が輝いていた。突然、今は亡き祖母の声が聞こえてきた。
「かぶ、無理せんでええんよ、少しづつ、少しづつ前にすすめばええんよ」
「おばあちゃん...」
涙が頬を伝う。もう女に金を使うのはやめよう。そして博打みたいな取引を行うのもやめよう。確実に幸せになろう。ばあちゃんが言ってくれたように少しづつ、少しづつ。
それから、おいらは投資で確実に幸せになる方法を探し始めた。
投資の世界には、タダ飯(=ノーリスクで儲ける)にありつける方法は皆無とされている。つまり、確実に儲けられる投資方法など存在しないということだ。
だがしかし、たった一つだけ確実に儲けられる方法が存在する。それが米国優良企業を集めたS&P500指数に連動したETFに投資し続けるという投資方法だ。
アメリカの株式市場というのはずーっと右肩上がりで、1900年くらいから現在2019年くらいまでのチャートを見れば分かると思うが、1920年代の世界恐慌→第1次・2次世界大戦→ブラックマンデー→リーマンショックその他諸々があったにもかかわらず、永久に右肩上がりで成長を遂げている。
一方で、日本の株式市場はバブル期に最高値の38915円を記録してから下落し続け、実感は無いが史上空前の好景気と言われている今でも2万円台をうろうろとしている状態だ。
このことから、長期投資の優位性は市場平均という視点でみれば明らかにアメリカの株式市場に軍配が上がる。
そんな右肩上がりのアメリカの市場平均に投資すれば、確実に儲けられること間違いなしだ。少なくともこれまでの歴史を振り返れば、それは間違いのない実績としてさんぜんと輝いている。
ところで、どうやってアメリカの市場平均に投資すればいいのか。日本人でもそんな投資が可能なのか?
答えは、めちゃくちゃ簡単に投資出来る。単にS&P500に連動したETFという商品を購入すればいいのだ。
ETFとは、様々な企業の株が詰め込まれた箱のようなものだ。アップル、コカ・コーラ、アマゾン、グーグル、おいらのエクソンモービル等が詰め合わせになった箱が株式市場に上場されていると考えればいい。
・イメージ図
こんな感じの箱がNY証券取引所に上場されていると考えればいい。アップルや日用品大手のP&G、みんな大好きアマゾンにグーグル等だれでも知っている優良企業が詰め合わせになっている。
これを買うのだ。SBI証券や楽天証券、マネックス証券等のネット口座を開設すれば誰でもすぐに買えてしまう。ちなみに、日本の証券取引所にも1557というS&P500と連動したETFが上場されているのでそれでもいいだろう。
このS&P連動型のETFを購入して、そのまま持ち続けることが出来れば、誰でも安全に資産運用ができる確率が高い。ただし、ポイントがあってそれは「持ち続けることが出来れば」という前提があるのだ。
いくらETFとはいっても、株式市場全体が下げるときには連動して株価が下落する。超優良企業500社に分散投資していることになるので、基本的には全体の利益成長がマイナスになる可能性は非常に低いが、株式市場そのものが暴落すればもちろん損失は被るということだ。
しかし、長い目で見ればあのリーマンショックでさえアメリカの証券市場にとっては株価調整の局面でしかなかったことを考えると、買値からマイナスになっている間もじっと我慢してETFを保有することが出来れば、最終的には勝つ可能性が非常に高い投資方法といえる。
そして、最後には笑えるというわけだ。
他にもインデックス(株価指数)は色々ある。身近なところでは日経平均、欧州株式指数、中国株式指数、ロシア株式指数、ベトナム株式指数などがある。
個人的には、日経平均は意外と短期間でみれば一番パフォーマンスがいいのではないかと思っている。
というのも、今までの日本企業は株主よりも従業員優先であったり、保守的な経営を好む傾向があったため体質的にあまり利益が出ないようになっていた。
しかし、最近になってROE重視の経営(=株主が出したお金を最大限有効活用して利益を追求するような経営)や株主への利益還元を重視した経営が浸透してきた感じがするからだ。
今までがあまりにも株主を軽視した経営だったのが、世界基準でみれば普通になってきただけなのだが、その分株価も世界的な標準水準へと回帰していくのではないだろうか。
他にも新興国の株式市場はこれからも紆余曲折を経て間違いなく上昇していくだろう。中国は微妙な感じがするかな。アメリカ市場は調整しながらも右肩上がりになる可能性が非常に高いと思う。
おいらの友人で、まったく株の知識がないのにいきなり300万円を日本株のインデックスファンドにぶち込んだ勇者がいる。
結果は、2年で+90万円程度になっているという。その友人は現在も何も考えずに色々な株式市場のインデックスを買いまくり、バイ&ホールドを貫く方針だそうだ。
なぜ投資を始めたのか彼に聞いたところ、「何となく景気がいい感じがするから」、とのことだった。
そしてなぜインデックス投資を始めたのか聞いてみたところ、「個別株はよくわからないし、調べるのも面倒くさい。株なんぞ調べる暇があれば俺は仕事をする」、という素敵な返答をいただいた。
彼は月に1度くらいだけしか株価を見ないらしい。
「かぶ、そんなにせこせこしても、お金は増えないぞ」
PERも知らない彼にそう言われたとき、確かにそうかもしれないなと思った。
インデックス投資こそ、最強の放ったらかし投資方法なのかもしれない。
そんなETFを使ったインデックス投資、簡単に始めることが出来るので、みなさんも少額から積立で是非始めてみてはいかがだろうか。投資デビューには最適の投資方法だと思う。
そこから株に興味を覚えれば、個別株にもシフトしていくという風に幅を広げていくこともできる。
おいらもこれ以上涙を流さないために、インデックス投資を自分の投資に加えていこうと思っている。
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