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【純金ETF】金の果実・現物の金と交換出来る究極の金ETF

は~い、こんにちは~!!

米国株が連日下落し続けており、さらには中国経済も雲行きが怪しくなってきたためか、最近、金への投資が徐々に盛り上がってきているような気がする。

先日買ったマネー誌も、本来は株雑誌なのに、そのページの多くを金投資に関する特集が占めていた。

おいらは金投資ではなくて、株の情報がもっと知りたかったのだが、市場の雰囲気がリスクオフに切り替わると、最強のディフェンシブ資産と位置づけられている金の話題が盛り上がってくるのは昔から変わらないようだ。

なぜ金は価値があるのか

その昔、鬼塚英昭さんという方が書いた、「日経新聞を死ぬまで読んでも分からない金の値段の裏のウラ」という本を読んだことがあるのだが、その本には確か、金価格は1トロイオンスあたり1000ドルまでは上昇する的なことが書かれていたと記憶している。

2007年頃に発刊された本なのだが、金価格の推移には色々な陰謀が絡んでいる的な内容で、一見トンデモ本のようにおもえるタイトルだが、おいら個人としてはかなり説得力のある内容に思えた。

その頃の金価格は、1トロイオンスあたり800ドル台だったが、その次の年の2008年にリーマンショックが発生し、金価格は1トロイオンスあたり1000ドル台まで一気に上昇した。その後の最高値が2011年の1800ドル台で、そこから金価格は下落して現在は1200ドル台に落ち着いている。

金価格は大体の場合において、株式等のリスク資産の価格が下がれば上昇するという特殊な特性を持っている。

何故かというと、金はこの地球上に50mプール3杯分しか存在していないと言われている超希少な金属(埋蔵量を含めても4杯分くらい)で、古来より貨幣や装飾品として使用されてきた現物資産だからだ。

つまり、ドルや円は紙さえあればいくらでも刷ることが出来るが、金はその総量が決まっているので(と考えれている)、欲しい人が増えれば増えるほどその価格は一気に上昇していく。

株式や債券などのリスク資産は、景気動向に価格が左右されるため、不景気の時には価格が下がりやすい傾向がある。そのため、それらのリスク資産から逃げ出した投資マネーが、金や石油等の別の特性を持った資産に移動するのだ。

少し踏み込んで、なんでそんな事が起きるのか考えてみようか。

それには、株式や債券を保有している持ち主のことを考えるのが一番分かりやすいだろう。それらのリスク資産に投資しているのは、自分のお金を運用で増やそうと思っている投資家たちだ。そのため、彼らは(おいらも含めて)、自分の資産を減らすことに対して強いアレルギーを持っている。

株式や債券を売却すると、得られるのは円やドルといった通貨だ。彼らは強欲なので、通貨をただ保有するだけでは気が済まない。

だから、自分が保有している通貨よりも安全性が高く値上がりしそうな他国の通貨を買ったり、価値が落ちなさそうな不動産を買ったり、投げ売りされている美術品を買ったりして、何とか自分が保有する資産の価値を保とうとする。

ただし、どの資産も景気後退時には保有していて一抹の不安を抱えることとなる。

だから、すでに総量がある程度決まっていると予想されていて、古来から人々に価値があると認められてきた金に投資したがる投資家が増えるのだ。

金の資産としての歴史は、株式などとは比べものにならないくらい古く、紀元前数千年前から価値ある資産として人々は金を保有してきたのだ。

ところで、皆さんは現物資産としての金を保有したことはあるだろうか?

実は、おいらは金をほんの少しだけ保有してる。どういう形で保有しているかというと、純金の指輪を買って保管してあるのだ。もう7年くらい前に買ったものだが、いざという時に換金出来る現物資産が欲しくて購入したのだ。

今現在の価格を調べてみると、多分、二束三文ではあるが、急場のしのぎくらいになるだろうくらいの金には換金出来るようだ。

他にも金資産を保有する方法は色々あって、ネックレス等のアクセサリー、金貨や純金のインゴットなどがある。金歯を入れるのも、ある意味金を保有する方法の1つと言えるのかもしれない。

ちなみに、金は金箔入りの酒があることからも分かるように、最も人体になじみやすい金属なので、以前歯科医の先生から聞いたところによると、歯の補綴には金を使うのが一番いいらしい。

ただ、現物の資産というのはやはり保有していると紛失等が怖いし、換金するには換金ショップに行ったり、ネットで転売するという手間がかかる。

そのため、現物とは別の形で保有したいという方も結構多いが、そんな方の為に設計された金融商品が東京証券取引所に上場されている。

それが、今回紹介する純金上場信託(金の果実・証券コード:1540)だ。

純金と交換出来るETF

純金上場信託(金の果実)の一番の特徴は、何と言っても現物の金と交換が出来るという点だろう。

運用しているのは、日本最強のメガバンク系列である、三菱UFJ信託だ。

通常、金に連動するETFというのは、金先物価格に連動した構造となっていて、先物指数という将来の価格を金融商品化したものに投資をしているので、現物の金と換金するのは不可能だ。

金の果実も、東京商品取引所における金1グラムあたりの採用先物価格(理論価格)に連動するように設計されている。

ただ、このETFの場合は、委託者である商社が拠出した資産を三菱UFJ信託が保管して、その現物資産を裏付けにした受益証券を証券取引所に上場するという形を取っている。

なんのことか分からない笑?

三菱UFJ信託のHPに分かり易く説明したこのような図が掲載されている。

<金の果実HPより引用>

あまり説明するとややこしくなるのだが、受益証券とは、要するにその資産から得られる利益を受け取る権利を株式等と同様に証券化したものだ。

Jリートの場合だと、不動産収入から得られる賃料収入等を受け取る権利を受益証券化しているのだが、このETFの場合は、その資産が現物の金だということになる。

このETFは株式と同様に証券取引所に上場しているため、平日の東京証券取引所が営業している時間帯であれば、いつでも売り買いが出来る。

そのため、現物のインゴッドなどで金を保有するよりかは手軽に売買することが可能だ。

もちろん、証券取引は相対取引なので売り手と買い手がいないと中々売買は成立しないが、このETFの場合はある程度の出来高があるので、市場暴落等の有事以外は適正価格での取引が成立しないということはあまりないように思う。

純金への転換について

さて、現物の金地金への転換が可能なこのETFだが、現物の金に転換する際には少し注意点がある。

まず、転換は小口転換と大口転換に分かれる。

小口転換の場合は、1kg以上5kg以内の受益証券が必要となり、2019年11月22日現在では、1038口(1kg)が最低でも必要となる。

大口転換の場合は、30万口以上が必要となる。こちらは、大口の業者等が利用する場合を想定しているようだ。

転換の仕組みとしては、下記の通りだ。

<金の果実:転換(交換)についてより引用>

①小口転換取扱証券会社に金地金1kgへの転換を請求。

②証券会社は、三菱UFJ信託に対して、転換請求者情報を取り次ぐ。

③三菱UFJ信託は証券会社を通じて、受益者に実際にかかる費用を請求。

④三菱UFJ信託銀行から三菱商事RtMジャパンに金地金発送の連絡。

⑤三菱UFJ信託銀行側から受益者に金地金を発送。

①の小口転換取扱証券は、ネット証券ではカブドットコム証券と、おいらも使っているSBI証券の2つだ。

また、ETFを金地金に転換した場合にかかる主な手数料は下記の通りだ。

①事務手数料5,400円

②消費税8%(現状)

③譲渡益に対する源泉徴収20.315%

ETFの転換は税務上は有価証券の譲渡とみなされるため、譲渡益が発生した場合には税金が源泉徴収される点と、転換は貴金属の購入に該当するため、消費税が発生するという点には注意した方がいいだろう。

他にも、改鋳費用や送料もかかるので、もしもこのETFを保有してから転換を行う際には、きちんとこのETFのHPで手数料等を確認してから行うようにすることをお勧めする。

また、保有していると信託報酬が年0.49%(税抜き)かかるという点も一応は留意しておいた方がいいだろう。

他にも現物を担保としているETFはあるが、実際に金地金に転換出来るETFというのはこの金の果実だけなので、金価格連動型ETFを買うのであれば、個人的にはこの金の果実が圧倒的におすすめだと思う。

他の金ETFに比べて出来高が多いことからも、やはり金ETFの中ではこの「金の果実」の人気が突出していることがよく分かる。

ETFを買う際の留意点

おいらは、たとえETFではあっても、一応は運用報告書や運用会社のHPなんかを確認しておいた方がいいと思っている。また、ETFの場合は時価総額が低く流動性に欠けるものもあるので、その点も注意はしておいた方がいいだろう。

流動性が低いとどういうことが起こるかというと、売りたい時に売れないという悲劇が発生することとなり、場合によればそのまま株が塩漬けとなり、大きな損失を被ることもある。

特定の商品先物価格に連動するETF等については、時価総額が低く、流動性が低いものもあるので、その点はよくよく確認してから購入するかの検討を始めた方がいいように思う。

また、株式型のETFの場合は、例えば高配当株ETFにどのような銘柄が組み込まれているのかを見るだけでも、結構面白いし、また勉強にもなるのでおすすめだ。

それで投資成績が良くなるのかといわれると、単に勘で何となく売り買いした場合と変わらないこともあるだろうが、少なくとも何故値上がりしたのか、何故値下がりしたのかという理解には繋がりやすいと思う。

また、これはあくまでも個人的な見解だが、日本の株式市場に上場しているETFの場合は、運用会社も一応は気にしておいた方がいいように思う。

なぜかというと、外資系の運用会社の場合、環境が悪くなるとアッサリとETFを上場廃止にしてしまう可能性があると思うからだ。それも、流動性の低いETFの場合はなおさらにね。

まあ、これは何となくの偏見なので、気になる方は買おうと思っているETFを運用している会社のETFが過去どれくらい繰上償還されているのかはチェックしておくのも悪くないだろう。

ETFは、様々な投資のプロや著名投資家の方が推薦している非常に優れた金融商品なので、一通りのリスクを調べた上で投資すれば、ポートフォリオ全体の収益を底上げしたり、株価暴落のダメージを和らげることが出来る可能性があると思う。

なので、これから株価暴落がやってくると思う方や、ポートフォリオの動きをマイルドにしたい方、それから金に投資したいという方は、金価格連動型のETFを検討してみるのも悪くないだろう。

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